○海津市個人情報保護条例
平成17年3月28日
条例第11号
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 実施機関が保有する個人情報の保護
第1節 個人情報の取扱い(第6条―第11条)
第2節 個人情報の開示(第12条―第25条)
第3節 個人情報の訂正(第26条―第33条)
第4節 個人情報の利用停止(第34条―第39条)
第3章 審査請求(第40条―第50条)
第4章 雑則(第51条―第56条)
第5章 罰則(第57条―第63条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、市の実施機関が保有する個人情報の取扱いについての基本的事項並びに開示、訂正及び利用停止を請求する権利を定めることにより、個人の権利利益の保護及び市政の適正な運営に資することを目的とする。
(1) 個人情報 個人に関する情報であって、次のいずれかに該当するものをいう。
ア 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。)で作られる記録をいう。以下同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号(行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第58号)第2条第3項に規定する個人識別符号をいう。以下同じ。)を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
イ 個人識別符号が含まれるもの
(2) 要配慮個人情報 本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして規則で定める記述等が含まれる個人情報をいう。
(3) 実施機関 市長(水道事業及び下水道事業の管理者の権限を行う市長を含む。)、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会、消防長及び議会をいう。
(4) 事業者 法人その他の団体(国、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第59号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)、地方公共団体及び地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)を除く。以下「法人等」という。)及び事業を営む個人をいう。
(5) 保有個人情報 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した個人情報であって、当該実施機関の職員が組織的に利用するものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、公文書(海津市情報公開条例(平成17年海津市条例第10号)第2条第2号に規定する公文書をいう。以下同じ。)に記録されているものに限る。
(6) 特定個人情報 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。以下「番号法」という。)第2条第8項に規定する特定個人情報をいう。
(7) 情報提供等記録 番号法第23条第1項及び第2項(これらの規定を番号法第26条において準用する場合を含む。第33条第2号において同じ。)に規定する記録に記録された特定個人情報をいう。
(8) 保有特定個人情報 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した特定個人情報であって、当該実施機関の職員が組織的に利用するものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、公文書に記録されているものに限る。
(9) 特定個人情報ファイル 番号法第2条第9項に規定する特定個人情報ファイルをいう。
(10) 本人 個人情報によって識別される特定の個人をいう。
(実施機関の責務)
第3条 実施機関は、この条例の目的を達成するため、個人情報の保護に関し必要な措置を講じなければならない。
2 実施機関の職員は、職務上知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(事業者の責務)
第4条 事業者は、個人情報の保護の重要性を認識し、その事業活動を行うに当たり、個人情報を取り扱うときは、個人の権利利益を侵害することがないよう個人情報の適正な取扱いに努めるとともに、個人情報の保護に関する市の施策に協力しなければならない。
(市民の責務)
第5条 市民は、個人情報の保護の重要性を認識し、自己の個人情報の適正な管理に努めるとともに、他人の個人情報の取扱いに当たっては、その権利利益を侵害することがないよう努めなければならない。
第2章 実施機関が保有する個人情報の保護
第1節 個人情報の取扱い
(個人情報取扱事務の届出)
第6条 実施機関は、個人情報を取り扱う事務(以下「個人情報取扱事務」という。)を開始しようとするときは、あらかじめ、次に掲げる事項を市長に届け出なければならない。
(1) 個人情報取扱事務の名称
(2) 個人情報取扱事務を所管する組織の名称
(3) 個人情報を収集する目的
(4) 個人情報の対象者の範囲
(5) 個人情報の記録項目
(6) 個人情報に要配慮個人情報が含まれるときは、その旨
(7) 個人情報の収集先
(8) 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項
2 実施機関は、前項の規定により届け出た個人情報取扱事務を変更するときは、あらかじめ、その旨を市長に届け出なければならない。
3 実施機関は、第1項の規定により届け出た個人情報取扱事務を廃止したときは、遅滞なく、その旨を市長に届け出なければならない。
6 前各項の規定は、実施機関の職員又は職員であった者に係る個人情報取扱事務であって、専らその人事、給与若しくは福利厚生に関する事項又はこれらに準ずる事項を取り扱うものについては、適用しない。
(特定個人情報保護評価)
第6条の2 実施機関は、特定個人情報保護評価に関する規則(平成26年特定個人情報保護委員会規則第1号)第7条第4項に規定する場合においては、同項の規定により、海津市個人情報保護審査会の意見を聴くものとする。
(収集の制限)
第7条 実施機関は、個人情報を収集するときは、あらかじめ当該個人情報に係る個人情報取扱事務の目的を明らかにし、当該目的を達成するために必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により収集しなければならない。
2 実施機関は、個人情報を収集するときは、本人から直接収集しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 本人の同意があるとき。
(2) 法令又は条例(以下「法令等」という。)に定めがあるとき。
(3) 出版、報道等により公にされているとき。
(4) 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。
(5) 争訟、選考、指導、相談等の事務で本人から収集したのでは、その目的を達成することができないと認められるとき、又は事務の性質上本人から収集したのでは事務の適正な執行に支障が生ずると認められるとき。
(6) 同一実施機関内若しくは他の実施機関又は国、独立行政法人等若しくは他の地方公共団体、地方独立行政法人(以下「国等」という。)から収集する場合において、当該個人情報を収集することに相当な理由があり、かつ、本人の権利利益を不当に侵害するおそれがないと認められるとき。
(7) 所在不明、心神喪失等の理由により、本人から収集することができないとき。
(8) 前各号に掲げるもののほか、実施機関が海津市個人情報保護審査会の意見を聴いて、適正な行政執行のために必要があると認めるとき。
3 実施機関は、要配慮個人情報(本人の人種、信条、社会的身分、犯罪の経歴及び犯罪により害を被った事実が含まれる個人情報に限る。)を収集してはならない。ただし、法令等に定めがあるとき、又は実施機関が海津市個人情報保護審査会の意見を聴いて、個人情報取扱事務の目的を達成するために必要があると認めるときは、この限りでない。
(保有特定個人情報以外の保有個人情報の利用及び提供の制限)
第8条 実施機関は、個人情報取扱事務の目的以外のために保有個人情報(保有特定個人情報を除く。以下この条において同じ。)の当該実施機関の内部における利用(以下「目的外利用」という。)をし、又は当該実施機関以外のものへの提供(以下「外部提供」という。)をしてはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 本人の同意があるとき。
(2) 法令等に定めがあるとき。
(3) 出版、報道等により公にされているとき。
(4) 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。
(5) 当該実施機関内で利用する場合又は他の実施機関若しくは国等に提供する場合において、事務に必要な限度で保有個人情報を利用し、かつ、当該保有個人情報を利用することについて相当な理由があると認められるとき。
(6) 前各号に掲げるもののほか、実施機関が海津市個人情報保護審査会の意見を聴いて、公益上特に必要があると認めるとき。
2 実施機関は、外部提供をする場合において、必要があると認めるときは、保有個人情報の提供を受けるものに対し、提供に係る個人情報について、その利用の目的若しくは方法の制限その他必要な制限を付し、又はその漏えいの防止その他の個人情報の適切な管理ために必要な措置を講ずることを求めるものとする。
3 実施機関は、第1項ただし書の規定により保有個人情報の目的外利用又は外部提供をしたときは、次に掲げる事項を市長に届け出なければならない。
(1) 目的外利用又は外部提供をした個人情報取扱事務の名称
(2) 目的外利用又は外部提供をした理由
(3) 目的外利用又は外部提供をした保有個人情報の記録項目
(4) 前項の規定により求めた措置内容
(保有特定個人情報の利用の制限)
第8条の2 実施機関は、特定個人情報を取り扱う事務における特定個人情報の利用目的以外の目的のために保有特定個人情報を当該実施機関の内部において利用してはならない。ただし、実施機関は、人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意があり、又は本人の同意を得ることが困難であるときに該当すると認めるときは、特定個人情報を取り扱う事務における特定個人情報の利用目的以外の目的のために保有特定個人情報(情報提供等記録を除く。以下この条において同じ。)を自ら利用することができる。
2 実施機関は、前項ただし書の規定により、保有特定個人情報を特定個人情報を取り扱う事務における特定個人情報の利用目的以外の目的のために利用するときは、当該保有特定個人情報に係る本人又は第三者の権利利益を不当に侵害することのないようにしなければならない。
4 実施機関は、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、保有特定個人情報の利用目的以外の目的のための実施機関の内部における利用を特定の部局又は機関に限るものとする。
(特定個人情報の提供の制限)
第8条の3 実施機関は、番号法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報を提供してはならない。
(オンライン結合による提供の制限)
第9条 実施機関は、オンライン結合(通信回線を用いた電子計算機その他の情報機器の結合により、保有個人情報を実施機関以外のものが随時入手し得る状態にする方法をいう。)により、実施機関以外のものに保有個人情報を提供してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 法令等に定めがあるとき。
(2) 実施機関が海津市個人情報保護審査会の意見を聴いて、公益上必要があり、かつ、個人の権利利益を侵害することがないと認めるとき。
(適正な維持管理)
第10条 実施機関は、個人情報取扱事務の目的を達成するために必要な範囲内において、保有個人情報を正確かつ最新の状態に保つよう努めなければならない。
2 実施機関は、保有個人情報の漏えい、滅失及び毀損の防止その他の保有個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。
3 実施機関は、保有する必要がなくなった保有個人情報を、速やかに、廃棄し、又は消去しなければならない。ただし、歴史的資料として保存する必要があるものについては、この限りでない。
(委託に伴う措置等)
第11条 実施機関は、個人情報取扱事務を実施機関以外のものに委託しようとするときは、個人情報を保護するために必要な措置を講じなければならない。
2 実施機関から個人情報取扱事務の委託を受けたものは、受託した事務に関して、個人情報の漏えい、滅失及び毀損の防止その他の個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。
3 前項の委託を受けた事務に従事している者又は従事していた者は、当該事務に関して知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。
4 前3項の規定は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者(以下「指定管理者」という。)に公の施設の管理を行わせる場合について準用する。
第2節 個人情報の開示
(開示請求権)
第12条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対し、当該実施機関が保有する自己を本人とする保有個人情報の開示を請求することができる。
(1) 自己に係る保有個人情報(保有特定個人情報を除く。) 未成年者又は成年被後見人の法定代理人
(2) 自己に係る保有特定個人情報 未成年者若しくは成年被後見人の法定代理人又は本人の委任による代理人
3 死者の相続人、親権者及び死者の個人情報と関係があると認められる者(以下「死者の相続人等」という。)は、次の各号のいずれかに該当するときに限り、当該死者の個人情報の開示請求をすることができる。ただし、当該死者の保有個人情報に個人番号が含まれる場合にあっては、この限りでない。
(1) 相続人が被相続人である死者から相続した財産に関する情報を開示請求するとき。
(2) 相続人が被相続人である死者から相続した不法行為による損害賠償請求等に関する情報を開示請求するとき。
(3) 死者の配偶者(届出をしていないが、当該死者の死亡当時事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)、子又は父母が、慰謝料請求権、遺贈等当該死者の死に起因して相続以外の原因により取得した権利義務に関する情報を開示請求するとき。
(4) 親権者が、死亡時において未成年であった当該親権者の子に関する情報を開示請求するとき。
(5) 前各号に掲げる場合のほか、実施機関が海津市個人情報保護審査会の意見を聴いて、開示請求を認めるとき。
(開示請求の手続)
第13条 開示請求をする者は、実施機関に対し、次に掲げる事項を記載した書面(以下「開示請求書」という。)を提出しなければならない。
(1) 氏名及び住所
(2) 開示請求に係る保有個人情報を特定するために必要な事項
(3) 前2号に掲げるもののほか、規則で定める事項
3 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(保有個人情報の開示義務)
第14条 実施機関は、開示請求があったときは、開示請求に係る保有個人情報に次の各号に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが含まれている場合を除き、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示しなければならない。
(2) 開示請求者以外の個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により開示請求者以外の特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、開示請求者以外の特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)若しくは個人識別符号が含まれるもの又は開示請求者以外の特定の個人を識別することはできないが、開示することにより、なお開示請求者以外の個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法令等の規定により又は慣行として開示請求者が知ることができ、又は知ることが予定されている情報
イ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報
ウ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分
(3) 法人等に関する情報又は開示請求者以外の事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報を除く。
ア 開示することにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
イ 実施機関の要請を受けて、開示しないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として開示しないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
(4) 個人の指導、診断、判定、評価等の事務に関する情報であって、開示することにより、当該事務若しくは同種の事務の目的が達成できなくなり、又はこれらの事務の公正かつ適切な執行に著しい支障を及ぼすおそれがあるもの
(5) 開示することにより、人の生命、健康、生活、財産又は社会的な地位の保護、犯罪の予防、犯罪の捜査その他公共の安全と秩序の維持に支障が生ずるおそれがある情報
(6) 市の機関及び国等の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、開示することにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に市民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
(7) 市の機関又は国等が行う事務又は事業に関する情報であって、開示することにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
ア 監査、検査、取締り又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
イ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、市又は国等の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
ウ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
エ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
オ 市若しくは他の地方公共団体が経営する企業又は独立行政法人等若しくは地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(8) 法令等の定めるところにより、又は実施機関が法律上従う義務を有する各大臣その他国の機関等の指示により、開示することができないとされている情報
(部分開示)
第15条 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。
(裁量的開示)
第16条 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報(第14条第8号の情報を除く。)が含まれている場合であっても、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示することができる。
(保有個人情報の存否に関する情報)
第17条 開示請求に対し、当該開示請求に係る保有個人情報が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、実施機関は、当該保有個人情報の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
(開示請求に対する措置)
第18条 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨及び開示に必要な事項を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る保有個人情報を保有していないときを含む。)は、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨及びその理由を書面により通知しなければならない。
(1) この条を適用する旨及びその理由
(2) 残りの保有個人情報について開示決定等をする期限
(事案の移送)
第21条 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報(情報提供等記録を除く。)が他の実施機関から提供されたものであるとき、その他他の実施機関において開示決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の実施機関と協議の上、当該他の実施機関に対し、事案を移送することができる。この場合においては、移送をした実施機関は、開示請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。
2 前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた実施機関において、当該開示請求についての開示決定等をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関が移送前にした行為は、移送を受けた実施機関がしたものとみなす。
2 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、開示決定に先立ち、当該第三者に対し、開示請求に係る保有個人情報の表示その他規則で定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。
(2) 第三者に関する情報が含まれている保有個人情報を第16条の規定により開示しようとするとき。
(開示の実施)
第23条 保有個人情報の開示は、当該保有個人情報が、文書又は図画に記録されているときは閲覧又は写しの交付により、電磁的記録に記録されているときはその種別、情報化の進展状況等を勘案して規則で定める方法により行う。ただし、閲覧の方法による保有個人情報の開示にあっては、実施機関は、当該保有個人情報が記録されている文書又は図画の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。
2 第13条第2項の規定は、保有個人情報の開示を受けるものについて準用する。
(費用負担)
第25条 この条例の規定による保有個人情報の開示に係る手数料は、無料とする。
2 保有個人情報の写しの交付を受けるものは、当該保有個人情報の写しの作成及び送付に要する費用を負担しなければならない。
第3節 個人情報の訂正
(訂正請求権)
第26条 何人も、自己を本人とする保有個人情報(次に掲げるものに限る。第34条第1項において同じ。)の内容が事実でないと思料するときは、この条例の定めるところにより、当該保有個人情報を保有する実施機関に対し、当該保有個人情報の訂正(追加又は削除を含む。以下同じ。)を請求することができる。ただし、当該保有個人情報の訂正に関して他の法令等の規定により特別の手続が定められているときは、この限りでない。
(1) 開示決定に基づき開示を受けた保有個人情報
(2) 開示決定に係る保有個人情報であって、第24条第1項の他の法令等の規定により開示を受けたもの
2 代理人は、本人に代わって前項の規定による訂正の請求(以下「訂正請求」という。)をすることができる。
3 死者の個人情報については、保有個人情報の開示を受けた死者の相続人等に限り、訂正請求をすることができる。
4 訂正請求は、保有個人情報の開示を受けた日から90日以内にしなければならない。
(訂正請求の手続)
第27条 訂正請求をする者は、実施機関に対し、次に掲げる事項を記載した書面(以下「訂正請求書」という。)を提出しなければならない。
(1) 氏名及び住所
(2) 訂正請求に係る保有個人情報を特定するために必要な事項
(3) 前2号に掲げるもののほか、規則で定める事項
2 訂正請求をする者は、実施機関に対し、訂正を求める内容が事実と合致することを証明する書類その他の資料を提示し、又は提出しなければならない。
4 実施機関は、訂正請求書に形式上の不備があると認めるときは、訂正請求をした者(以下「訂正請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
(保有個人情報の訂正義務)
第28条 実施機関は、訂正請求があった場合において、当該訂正請求に理由があると認めるときは、当該訂正請求に係る保有個人情報の利用目的の達成に必要な範囲内で、当該保有個人情報の訂正をしなければならない。
(訂正請求に対する措置)
第29条 実施機関は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をするときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をしないときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨及びその理由を書面により通知しなければならない。
(1) この条を適用する旨及びその理由
(2) 訂正決定等をする期限
(事案の移送)
第32条 実施機関は、訂正請求に係る保有個人情報(情報提供等記録を除く。)が第21条第3項の規定に基づく開示に係るものであるとき、その他他の実施機関において訂正決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の実施機関と協議の上、当該他の実施機関に対し、事案を移送することができる。この場合においては、移送をした実施機関は、訂正請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。
2 前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた実施機関において、当該訂正請求についての訂正決定等をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関が移送前にした行為は、移送を受けた実施機関がしたものとみなす。
(1) 保有個人情報(情報提供等記録を除く。) 当該保有個人情報の提供先
(2) 情報提供等記録 総務大臣及び番号法第19条第7号に規定する情報照会者若しくは情報提供者又は同条第8号に規定する条例事務関係情報照会者若しくは条例事務関係情報提供者(当該訂正に係る番号法第23条第1項及び第2項に規定する記録に記録された者であって、当該実施機関以外のものに限る。)
第4節 個人情報の利用停止
(2) 第8条第1項の規定に違反して提供されているとき 当該保有個人情報の提供の停止
(1) 当該保有特定個人情報を保有する実施機関により適法に取得されたものでないとき、当該保有特定個人情報の利用の目的の達成に必要な範囲を超えて保有されているとき、第8条の2の規定に違反して利用されているとき、番号法第20条の規定に違反して収集され、若しくは保管されているとき、又は番号法第29条の規定に違反して作成された特定個人情報ファイルに記録されているとき 当該保有特定個人情報の利用の停止又は消去
(2) 第8条の3の規定に違反して提供されているとき 当該保有特定個人情報の提供の停止
3 代理人は、本人に代わって前2項の規定による利用停止の請求(以下「利用停止請求」という。)をすることができる。
4 死者の個人情報については、保有個人情報の開示を受けた死者の相続人等に限り、利用停止請求をすることができる。
(利用停止請求の手続)
第35条 利用停止請求をする者は、実施機関に対し、次に掲げる事項を記載した書面(以下「利用停止請求書」という。)を提出しなければならない。
(1) 氏名及び住所
(2) 利用停止請求に係る保有個人情報を特定するために必要な事項
(3) 前2号に掲げるもののほか、規則で定める事項
3 実施機関は、利用停止請求書に形式上の不備があると認めるときは、利用停止請求をした者(以下「利用停止請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
(保有個人情報の利用停止義務)
第36条 実施機関は、利用停止請求があった場合において、当該利用停止請求に理由があると認めるときは、当該実施機関における個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な限度で、当該利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしなければならない。ただし、当該保有個人情報の利用停止をすることにより、当該保有個人情報の利用目的に係る事務の性質上、当該事務の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められるときは、この限りでない。
(利用停止請求に対する措置)
第37条 実施機関は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をするときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしないときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨及びその理由を書面により通知しなければならない。
(1) この条を適用する旨及びその理由
(2) 利用停止決定等をする期限
第3章 審査請求
(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)
第40条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。
(審査会への諮問)
第41条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為について審査請求があったときは、当該審査請求に対する裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、海津市個人情報保護審査会に諮問しなければならない。
(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合
(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の全部を開示することとする場合(当該保有個人情報の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)
(3) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の訂正をすることとする場合
(4) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の利用停止をすることとする場合
2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。
3 実施機関は、第1項の諮問に対する答申を受けたときは、これを尊重して、速やかに、当該審査請求に対する裁決をしなければならない。
4 第1項の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)は、次に掲げるものに対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)
(2) 開示請求者、訂正請求者又は利用停止請求者(これらの者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(3) 当該審査請求に係る保有個人情報の開示について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
(1) 開示決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
(2) 審査請求に係る開示決定等(開示請求に係る保有個人情報の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る保有個人情報を開示する旨の裁決(第三者である参加人が当該第三者に関する情報の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)
2 審査会は、前項に規定するもののほか、この条例の運用に関する重要な事項について調査審議するとともに、個人情報保護制度のあり方について実施機関に建議することができる。
3 審査会は、委員5人以内で組織する。
4 委員は、優れた識見を有する者のうちから市長が委嘱する。
5 委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。
6 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(審査会の調査権限)
第44条 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関に対し、開示決定等、訂正決定等又は利用停止決定等に係る保有個人情報の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された保有個人情報の開示を求めることはできない。
2 諮問実施機関は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。
3 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関に対し、開示決定等、訂正決定等又は利用停止決定等に係る保有個人情報に含まれている情報の内容を審査会の指定する方法により分類し、又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。
(意見の陳述)
第45条 審査会は、審査請求人等から申立てがあったときは、当該審査請求人等に対し、口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、審査会がその必要がないと認めるときは、この限りでない。
2 前項本文の場合においては、審査請求人又は参加人は、審査会の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。
(意見書等の提出)
第46条 審査請求人等は、審査会に対し、意見書又は資料を提出することができる。ただし、審査会が意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。
4 審査会は、第2項の規定による閲覧について、その日時及び場所を指定することができる。
(調査審議手続の非公開)
第48条 審査会の行う調査審議の手続は、公開しない。
(答申書の送付等)
第49条 審査会は、諮問に対する答申をしたときは、答申書の写しを審査請求人及び参加人に送付するとともに、答申の内容を公表するものとする。
(委任)
第50条 この章に定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
第4章 雑則
(適用除外)
第51条 この条例の規定は、次に掲げる個人情報については、適用しない。
(1) 統計法(平成19年法律第53号)第2条第6項に規定する基幹統計調査及び同条第7項に規定する一般統計調査に係る調査票情報に含まれる個人情報その他の同法第52条第1項に規定する個人情報
(2) 統計法第24条第1項の規定により総務大臣に届け出られた統計調査に係る調査票情報に含まれる個人情報
2 この条例の規定は、図書館その他図書、資料、刊行物等(以下「図書等」という。)を閲覧に供し、又は貸し出すことを目的とする施設において、当該目的のために保有している図書等に記録されている個人情報については、適用しない。
(苦情の処理)
第52条 実施機関は、当該実施機関が行う個人情報の取扱いに関する苦情の申出があったときは、適切かつ迅速な処理に努めなければならない。
(運用状況の公表)
第53条 市長は、毎年1回、各実施機関におけるこの条例の運用状況を取りまとめ、公表するものとする。
第54条 削除
(出資法人等の個人情報保護)
第55条 市が出資その他財政支出等を行う法人又は公共的団体は、この条例の規定に基づく市の施策に準じた措置を講ずるよう努めなければならない。
(委任)
第56条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が定める。
第5章 罰則
第57条 実施機関の職員若しくは職員であった者、指定管理者が行う公の施設の管理の業務に従事している者若しくは従事していた者又は第11条第2項の受託事務に従事している者若しくは従事していた者が、正当な理由がないのに、個人の秘密に属する事項が記録された保有個人情報を含む情報の集合物であって、特定の保有個人情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
第58条 前条に規定する者が、その業務に関して知り得た保有個人情報を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第59条 実施機関の職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録を収集したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第62条 第43条第6項の規定に違反して職務上知り得た秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第63条 偽りその他不正の手段により、開示決定に基づく保有個人情報の開示を受けた者は、5万円以下の過料に処する。
附則
附則(平成17年11月30日条例第178号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成19年10月5日条例第27号)抄
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行し、平成19年10月1日から適用する。
附則(平成21年3月27日条例第7号)
この条例は、平成21年4月1日から施行する。
附則(平成27年9月28日条例第26号)
この条例は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。以下「番号法」という。)附則第1条第4号に掲げる規定の施行の日(平成28年1月1日)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
(1) 第6条の次に1条を加える改正規定並びに第14条第2号ウ及び第43条の改正規定 公布の日
(2) 第33条に各号を加える改正規定(同条第2号に係る部分に限る。) 番号法附則第1条第5号に掲げる規定の施行の日
附則(平成28年3月18日条例第7号)抄
(施行期日)
1 この条例は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日(平成28年4月1日)から施行する。
(経過措置)
2 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの条例の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの条例の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。
附則(平成29年12月20日条例第18号)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 第1条の規定による改正後の海津市個人情報保護条例(以下「改正後条例」という。)第2条第3号に規定する実施機関が保有している個人情報であって、改正後条例第2条第2号に規定する要配慮個人情報を含むものについての改正後条例第6条第1項の規定の適用については、同項中「開始しようとするときは、あらかじめ」とあるのは、「現に行っているときは、この条例の施行後遅延なく」とする。
附則(令和元年12月13日条例第32号)抄
この条例は、令和2年4月1日から施行する。