たばこは、さまざまな病気と深い関係があると言われています。喫煙による健康への影響については、多くの文献やインターネットなどで紹介され、すでにご存じのことも多いと思いますが、簡単に再確認してみましょう。
たばこの煙に含まれるタールには、10種類以上の発がん物質が含まれています。肺がんをはじめ、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、胃がん、膀胱がん、女性では子宮頸がんなどにかかる危険性を高めます。
たばこの煙に含まれるホルムアルデヒドやアクロレインなどの刺激性物質は、気道粘膜を刺激したり、繊毛を痛めます。その結果、慢性肺疾患にかかりやすくなります。
たばこの煙に含まれるニコチンと一酸化炭素は心臓の冠状動脈の硬化を促進させ、虚血性心疾患にかかりやすくなります。
たばこの煙に含まれるニコチンは、胃液の分泌を促進させる一方、胃や十二指腸の粘膜に栄養を供給する血管を収縮させ、粘膜の抵抗性を弱めます。その結果、胃・十二指腸潰瘍にかかりやすくなります。
※未成年者の喫煙は「未成年者喫煙禁止法」という法律で禁止されています。
※妊娠がわかったけど、もう吸っているから遅いの?
妊娠前に禁煙した場合、子どもの出生体重は、たばこを吸っていない妊娠と同じレベルになります。妊娠初期に吸っていても、妊娠3~4か月までに禁煙すると、低体重児出生の可能性は、たばこを吸っていない妊婦に近づきます。
早産、周産期死亡についても、妊娠初期に禁煙すれば、そのリスクは下がるとされています。
たばこの煙は、主流煙(喫煙者本人が吸い込む煙)、副流煙(たばこの火がついた部分から大気中に立ち上る煙)、呼出煙(喫煙者の口と鼻から吐き出される煙)の3つに分けられます。そのうち有害物質は、副流煙に多く含まれています。つまり、喫煙者の周囲にいる人は、空気で多少薄まりますが、喫煙者と一緒にいるだけで、たばこを吸っているのと同じになってしまうわけです。これを「受動喫煙」といい、非喫煙者にもさまざまな健康被害が引き起こされることが、近年の研究から明らかになっています。
喫煙者は、決められた喫煙場所以外では絶対に吸わないようにしましょう。
夫がたばこを吸っている場合、妻が吸わなくても、妻が肺がんで亡くなる危険性が高くなることが、世界10か所以上の研究結果から明らかになっています。また、親がたばこを吸う家庭では、子どもが肺炎や気管支炎などにかかりやすいことがわかっています。
たばこの煙で汚染された職場に長年いると、自分が吸わなくても、呼吸機能が低下することが報告されています。
健康福祉部 健康課
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